お知らせ

2024年9月4日(水) 「森の芸術祭 晴れの国・岡山」第1号作品が鏡野町奥津振興センターに完成しました!

 
岡山県北の観光振興を目指す「森の芸術祭 晴れの国・岡山」が、9月28日(土)に開幕します。

岡山県北の12市町村で構成される実行委員会が主催し、鏡野町のほか、津山市や真庭市など21会場にわたって、様々なアート作品が展示されます。その中の1つとして、鏡野町で作品制作を行ったのは、台湾出身の美術家ジェンチョン・リョウさんです。主に木工分野で培った大工技術を作品制作に応用しているリョウさん。先月1日から町内に滞在し、ステンレスを活用したオブジェを制作しました。

白く塗装した細長いステンレスの板、およそ130枚を重ねて作ったのは、鏡野町のシンボルとして、町の鳥に指定されている「ヤマセミ」です。特徴的な頭部の大きな羽が特徴で、県指定の天然記念物に登録されている希少な鳥です。溶接技術などを駆使し、頭部・胴・足の3つのパーツに分けて制作し、重ねると6.5mの巨大なオブジェになります。精巧な職人技を活かして造形を作り上げ、当たり前だと思われている周辺環境を見つめ直してもらえればというメッセージが込められています。
 


 


<ジェンチョン・リョウさんインタビュー>

今回の芸術祭に参加できて光栄です。自然が豊かな場所をどのようにすれば、特別な場所に見られるかを意識してこの作品を制作しました。作品の中に植えたこぶしが作品と共に成長していくことを期待しています。また、この作品が長くこの場所で人々に見てもらい残り続けてほしいと思っています。

作品制作はリョウさんと、台湾で仕事を行う2人が、およそ1か月かけて手作業で行い、9月3日に展示会場の奥津振興センターの広場で組み立て作業が行われました。39組40人のアーティストが参加する「森の芸術祭」の完成第1号となったリョウさんの作品。山に生息する動物や植物の命が響き合う様子をイメージし、作品名を「山に響くこだま」としました。
 


<現地音声>

・この町に関係のあるものを残したいので、出来るだけ複雑にしないシンプルな作品で、山や自然をモチーフにした作品にしました。
・2つの作品があり1つはチョウチョ もう1つはヤマセミ。ギフチョウとヤマセミで最初迷っていて作るのにどっちが適しているかとかこの場所に合う方はどっちかと考えてヤマセミを作った。
・計画したイメージ通りに完成したので80~90%くらい満足しています。

ステンレスの板の隙間から周囲の風景が透け、自然と一体化しているリョウさんの作品は、芸術祭の期間終了後も広場に展示される予定です。オブジェの中には鏡野町産のコブシの木が植樹され、時を経てヤマセミと一体化する様子を楽しむことができます。

観光と合わせてアート作品を巡り、県北エリアの魅力を発見することを目的としている「森の芸術祭」は、9月28日(土)から開催され、鏡野町では奥津振興センターと奥津渓の2か所に作品を展示する予定です。

鏡野町にはリョウさんのほか、アメリカ・シカゴ生まれの現代アーティスト「立石従寛」さんの作品も展示される予定です。作品を巡りながら改めて岡山県北エリアの魅力を感じてみてはいかがでしょうか。


[制作者]ジェンチョン・リョウ|Chien-Chung Liao
[作品名]山に響くこだま
[エリア]鏡野/奥津エリア
[設置場所]鏡野町奥津振興センター 芝生広場(岡山県苫田郡鏡野町井坂495)

 
(2024年9月4日)


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